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[050] 細胞呼吸 cellular respiration (GB#101H01)

[050] 細胞呼吸 cellular respiration (GB#101H01)

cellular respiration


●酸素を吸った細胞は炭酸ガスを吐き出す

お腹で吸収した栄養成分からエネルギーを取り出す作業は,身体を作っているそれぞれの細胞ごとの責任だ。 その作業を回すために,細胞は酸素を吸って炭酸ガスを吐き出している。

●呼吸の反応

一般的な細胞の,エネルギー源としての栄養素は主にブドウ糖(glucose)glucoseと脂肪酸(しぼうさん,fatty acid)だ。 ブドウ糖と脂肪酸では分子のカタチや性質は異なっている。 しかし,どちらも炭素と酸素と水素の化合物だ。 これをバラバラにしていく過程でエネルギーが少しずつ別の分子に取り出されて,最終的には,と言ってもほんとの終わりではないけれど,いくつもの ATP(アデノシン三リン酸,Adenosine TriPhosphate)にエネルギーが小分けされていく。 
ATP に組み込んだエネルギーは,細胞の中で様々な異なる用途に,基本的に共通した取り出し方で使うことができるので,「細胞内のエネルギー通貨」とも言われるらしい。 

もともと炭素と酸素と水素で作られていた栄養素は,生物的に利用可能なエネルギーは全部抜かれたら,結局,炭酸ガス(二酸化炭素,carbon dioxide)と水分子になって役目を終える。

栄養素がもっているエネルギーを最後まで取り出す作業は,ミトコンドリア(mitochondria)の中のクエン酸回路(citric acid cycle)(= TCA 回路)という反応で行われる。 ただし,クエン酸回路に入る前に,材料に応じた前処理が必要だ。 mitochondira
ブドウ糖だったらミトコンドリアに入る前に,細胞質基質の中で,解糖(かいとう,glycolysis)という反応で二つのピルビン酸(pyruvic acid)になった後,ミトコンドリアの中でアセチルCoA(acetyl-CoA)を経てクエン酸回路に入る。

脂肪酸だったら,ミトコンドリアに入った後,β-酸化(beta-oxidation)という過程を経て,やはりアセチルCoAを経てクエン酸回路に入る。

●酸素がいるのはミトコンドリア

取り敢えず酸素が無くても,細胞質基質でブドウ糖からの解糖だけは反応が進む。 だけど,ミトコンドリアでの過程は酸素ガスoxygenが入ってこないことには回らない。

細胞の中で起きるエネルギー取り出しの作業は,ブドウ糖(C6H12O6)の場合,
C6H12O6 + 6H2O + 6O2 → 6CO2 + 12H2O + エネルギー(686kcal/mol・glucose)
あるいは,反応の前後の水分子の数を整理して,
C6H12O6 + 6O2 → 6CO2 + 6H2O + エネルギー(686kcal/mol・glucose)
と表される。
cellular respiration
酸素なしで解糖だけで済ませたときは,ミトコンドリアは開店休業で炭酸ガスも出ない。 細胞質基質で ATP が 2 個だけできて,ピルビン酸は乳酸(lactic acid)に変えられて,この分子からのエネルギーの取り出しはひとまずお休みだ。

酸素が十分で,ひとつのブドウ糖分子から利用可能なすべてのエネルギーを取り出し切ると,だいたい 30 分子(昔の教科書では 38 分子)の ATP が作られる。 ATP1モル(mol,分子の数で 6.02 × 1023 個)から放出されるエネルギーは 7.3 kcal(標準状態)で,30 mol だと 219 kcal で,686 kcal の 3 分の 1 しかない。 それでも有機物からエネルギーを取り出すものとしては,ガソリンエンジンなど人工的な機関に比べてエネルギーの回収率は高いほうだという。 そもそも,残りも熱となって体温を維持するのに利用している訳だから,エネルギーの使い方に無駄はない。

●酸素や炭酸ガスは拡散で出入りする

酸素や炭酸ガスのような気体は,細胞膜を拡散(かくさん,diffusion)して通り抜ける。 濃度が高いほうから低い方,分圧が高い方から低い方へ広がる。 酸素はミトコンドリアでつぎつぎに消費されるから,細胞の外から中へ,炭酸ガスはミトコンドリアからつぎつぎに発生するから細胞から外へ自然に移動する。
それに対してブドウ糖は細胞膜を勝手に拡散することはできない。 細胞膜に埋まっている専用の運び屋タンパク,糖輸送体(glucose transporter)が,ブドウ糖の濃度の高い側から低い側に運んでやる。 ブドウ糖が細胞にどんどん使われている時は細胞の外から中に運ばれることになる。 一方の脂肪酸は拡散で細胞膜を通り抜ける。 

エネルギーを移された ATP は基本的に細胞内だけで使われて,外には出ない。 乳酸は特別の輸送タンパクがあって,必要に応じて出入りが調節されているらしい。

●細胞一個あたりのATP (計算やり直し)

「細胞1個にはいつも約 109 ( 10 億)分子の ATP が存在し,多くの細胞では 1 ~ 2 分ごとにすべての ATP が消費されて入れ替わる」(Essential 細胞生物学,2010)。
ヒトが生きているだけで1日で消費する最低限のエネルギー量(基礎代謝量,basal metabolic rate,BMR)は,体格や性別,年齢で上下するけれど,体重が 60 kg の成人ならだいたい 1500 kcal。 普通に生活すると 2300 kcal 程度になると見てよいだろう。 ブドウ糖 1 mol の 686 kcal のエネルギーから ATP が 30 mol 作られるから,この状態でヒトの身体で 1 日に生産される ATP は 30 × 2300 / 686 ⇒ 100 mol 程度と推定される。
1 分間あたり産生(= 消費)される ATP は,100 / (60 × 24) ⇒ 100 / 1440 ⇒ 0.0694 = 6.94 x 10-2 mol(ATP)/minとなる。

最近のデータで体重が 70 kg の男性成人の全細胞数が 37兆個 (3.7 × 1013)と見積もられている(これまで,ざっくりと 60 兆個と言われていた…)ので,60 kg だったら 3.7 × 60 / 70 × 1013 ⇒ 約 3.2 × 1013 として,ヒトの身体全体での ATP 産生量を細胞数で割って, 1 個の細胞の 1 分あたりの ATP 消費を計算すると,0.0694 / 3.2 × 10-13 ⇒ 0.0217 × 10-13 ⇒ 2.17 × 10-15 mol/min/cell となる。
これから分子の数に直すと, 2.17 × 10-15 × 6.02 × 1023 ⇒ 2.17 × 6.02 × 108
・ 13.1 × 108 分子(ATP)/min/cell (約 13 億分子の ATP)
だいたい 109 ( 10 億)分子ということで,ほぼ許せる範囲かな。

●細胞一個あたりの酸素と二酸化炭素

これがすべてブドウ糖をエネルギー源とすると,ブドウ糖 1 分子あたり 30 分子の ATP が産生されるので, 1 分間に必要なブドウ糖は 13.1 / 30 × 108 分子/min。 実際は脂肪酸のほうがエネルギー源としては利用される度合いが大きいけれど,ブドウ糖のほうが計算しやすい。 ブドウ糖1分子からエネルギーを全部取り出すのに 6 分子の酸素が使われる。 よって,細胞 1 個あたり,1 分間に必要な酸素の分子数は,ブドウ糖分子数の 6 倍で,6 × 13.1 / 30 × 108 分子 ⇒
・ 2.61 × 108 分子(O2)/min/cell になる。(約 2 億 6 千万分子の酸素)

ブドウ糖の場合は,吐き出される二酸化炭素 carbohydrate の量は,消費された酸素と同じなので,割った値 CO2/O2 (呼吸商,respiration quotient)は 1.0 になる。 もうひとつの栄養素,脂肪酸をエネルギー源としたときは,分子内の酸素原子の割合がブドウ糖よりもずっと少ないので,吐き出す二酸化炭素に比べて平均で4割程度,酸素消費が多くなる。 そのため,呼吸商はだいたい 0.7 くらいだ。 実際の身体全体の呼吸の平均した呼吸商はだいたい 0.8 くらいになるようだ。

●培養細胞ではどうか

一方,細胞培養では,エネルギー源としては主としてブドウ糖を与えることが多い。 そうすると,消費される酸素と排出される二酸化炭素は1:1だ。 肝臓の培養細胞の場合で,隙間なく増殖した細胞集団のシート 1 cm2あたり 1 × 105 個の細胞だったら,40 pmol(O2) /s/cm2 の酸素が必要だというデータがある。 1分間では 60 倍なので,2400 pmol/min/cm2 になる。

それから計算すると,この細胞集団での1分間に必要な酸素の分子数は, 2400 pmol = 2400 x 10-12 mol = 2.4 × 10-9 mol ⇒ 6.02 × 1023 × 2.4 × 10-9 分子 ⇒ 6.02 × 2.4 × 1014 分子 ⇒ 14.5 × 1014 分子 ⇒ 1.45 × 1015 分子(O2)/min/cm2 となる。 細胞 1 個あたりにしてみると,145 × 1013 / 105
・ 145 × 108 分子(O2)/min/cell ( 145 億分子の酸素)
という,身体全体の ATP 消費から計算した細胞 1 個あたりの平均酸素消費量に比べてざっと 50 倍の値になった。

別の細胞の例では,心筋線維芽細胞(しんきんせんいがさいぼう,cardiac fibroblasts)の細胞一個で 1 時間あたりおよそ 0.12 pmol の酸素が必要というデータがある。 これは肝臓に比べると代謝が少ない。 とはいえ,筋細胞なので,動かない細胞に比べると代謝は大きいだろう。 0.12 × 10-12 mol/h ⇒ 120 × 10-15 mol/h ⇒ 120 / 60 × 10-15 mol/min ⇒ 6.02 × 1023 × 2 × 10-15 分子(O2)/min⇒
・ 12.04 × 108 分子(O2)/min/cell (約 12 億分子の酸素)
これでも身体全体から計算した酸素消費量のだいたい 4 倍だ。

●赤血球は酸素を消費しない

実は全身の細胞数 3.7 × 1013 ( 37 兆個)のうち,2.6 × 1013,およそ 70 % は赤血球(erythrocyte)で占められているという。 血液全体でも体重の 8 % という常識からすると,にわかには納得いかない話だけれど,最新のデータで集計した結果がそうだ,ということだ。 もっとも,赤血球はひとつの直径が 8 μm ほどで細胞としては小さい。 (血液検査で測ると,赤血球の数はおよそ 500 万個/μL という値なので,これから計算すると,一人当りのおよその血液量 5 リットルには,25 兆個の赤血球が含まれている。) 

glycolisis実は,赤血球は,ミトコンドリアを持たずブドウ糖の解糖だけで ATP を調達しているかなり特殊な細胞だ。 酸素も使わないし炭酸ガスも出さない。 酸素をいっぱい持っているのに使わない。 酸素を運ぶ大事な仕事を優先して,酸素はいっぱいに抱えているのに自分自身では酸素を使わないのだ。 そうすると,酸素を使うのは体重 60 kg の場合は,残りの 1.1 × 60 / 70 × 1013 ⇒ 6.6 / 7 × 1013 (およそ 10 兆個)の細胞だけになる。

代謝量 1 日分から計算した,全身で 1 分間あたりに消費する ATP,0.0694 mol 全部を 6.6 / 7 × 1013 の細胞が酸素を使って補給するとすると,ひとつの細胞あたりの ATP の産生は,この細胞数で割って,0.0694 × 7 / 6.6 × 10-13 ⇒ 0.0736 × 10-13 mol(ATP)/min/cell。 必要な酸素の分子数は, 6 / 30 × 0.0736 × 10-13 × 6.02 × 1023 ⇒ 6 × 6.02 × 0.0736 / 30 × 1010 ⇒ 0.0886 × 1010
・ 8.86 × 108 分子(O2)/min/cell (およそ 9 億分子の酸素)
培養心筋線維芽細胞での計算値の 3 分の 2 程度になって,近づいた。

以上の計算に間違いがなければ,培養細胞は比較的,酸素消費が高いけれど,体内にはもう少し酸素消費の少ない細胞が多い,ということでよいのかな。 繰り返すけど,計算や考え方に間違いがないとすれば,だ(自分で確認してくださいね)。
全身の代謝量 1 日分と酸素呼吸をする細胞数から計算した,細胞 1 個あたりの 1 分間の酸素消費 8.86 × 108 分子(O2)/min/cell を 1 秒あたりの消費量にすると
0.147 × 108 分子(O2)/s/cell (およそ 1500 万分子の酸素)になる。 そして細胞は入れ替わりに,平均で酸素の 8 割程度の炭酸ガスを排出する。

●毛細血管から酸素が溢れてくる

酸素分子は 100 mlの水に,酸素分圧 1mmHg あたり 0.003 ml (3 × 10-3 ml)が気体として溶解する。  1 ml(1 cm3)の水だったら,0.00003 ml(3 × 10-5 ml) の溶解となる。 動脈血の中は,酸素分圧はほぼ 100 mmHg に近いので,血液 1 mlあたり,0.003 ml は溶ける。 けれど,赤血球の中のヘモグロビン(hemoglobin)のおかげでその 70 倍近い 0.204 ml の酸素が含まれている。 これが末梢の毛細血管に来ると,酸素分圧は一気に 40 mmHg 以下になるので,酸素解離曲線から考えると,ヘモグロビンが一杯に抱えているうちの,少なくともおよそ3割の酸素がはじけだしてくることになる。 

血液 1 ml あたりだと,およそ 0.06 ml分の酸素分子だ。 ところが周りの組織液はヘモグロビンはないので, 1 ml あたり 3 × 40 × 10-5 ⇒ 1.2 × 10-4 ml の酸素, 血液中の密度の 500 分の 1 の濃度しか溶けない。 骨格筋細胞では,細胞内のミオグロビン(myoglobin)に吸い取られるとしても,すでに酸素で一杯だったら,当然,あふれた酸素は遠く周りの組織に薄く押し広げられていくことになるだろう。

途中の細胞が酸素を消費せずに酸素分圧も 40 mmHg のままとすると,毛細血管の血液 1 ml からあふれ出した酸素は,単純に計算すると,0.06 / 1.2 × 104 ⇒ 6 / 1.2 × 102 ⇒ 500 cm3 の組織に均等に広がる酸素の量に相当する。 1 ml が円柱状の毛細血管の容量だとすると,その直径のおよそ 12 倍の半径の範囲がカバーされるイメージだ。 酸素分圧が 1 mmHg の場合は,0.06 / 3 × 105 ⇒ 6000 / 3 ⇒ 2000 cm3 の組織に広がる。 直径のおよそ 23 倍の半径に相当する。 実際の毛細血管の直径はだいたい 10 μm 以下ということなので,およそ半径 200 μm の範囲になる。 もちろん,酸素は周りの細胞に消費されるので,酸素分圧は血管から離れると急激に低下し,それに伴い酸素の溶解度も減少する。 実際,細胞というのは毛細血管の周りの半径 200 μm 以内にいると言われているらしい。 こんないいかげんな計算でもそれほど大きな違いはないのは驚きだ。

●末梢の酸素はどれくらい余裕があるか

1 mol の気体は 6.02 × 1023 分子からなり,22.4 L(標準状態)の体積をもつので,酸素分圧 1 mmHg のときの水溶液 1 cm3 中の酸素量 3 × 10-5 ml ⇒ 3×10-8 L は, 3 × 10-8 / 22.4 ⇒ 3/22.4 × 10-8 mol(O2)/cm3。 分子の数で表すと,6.02 × 1023 × 3 / 22.4 × 10-8 分子/cm3 ⇒ 6.02 × 3 / 22.4 × 1015 分子/cm3 ⇒ 18.06 / 22.4×1015 分子 ⇒ 8.1 × 1014 分子(O2)/cm3 となる。

一方,全身の細胞から計算した平均的な酸素消費速度は,1 秒間に 0.147 × 108 分子(O2)/s/cell ( 1500 万分子の酸素)。 組織の塊 1 cm3 の中に細胞がどれだけ存在するかと考えると,培養細胞シートの 1 cm2 あたり 1 × 105 個の細胞という数字を,細胞それぞれが立方体と仮定して,単純に立方体に流用すると,細胞の数は (√(1×105))3 ⇒ 316 × 105 ⇒ 3.16 × 107 cell/cm3 (3200 万細胞)。 この組織の塊 1 cm3 では,これも単純に計算すると, 1 秒当たり 0.147 × 108 分子(O2) × 3.16 × 107 ⇒ 1.47 × 3.16 × 1014 ⇒ 4.64 × 1014 分子(O2)/s/cm3 の酸素消費がある。

結果,酸素分圧 1 mmHg の水溶液 1 ml 中に溶け込むことのできる酸素分子,8.1 × 1014 分子(O2)/cm3は,この組織 1 cm3 の酸素消費速度で割ると,8.1 × 1014 / 4.64 × 1014 ⇒ 8.1 / 4.64 ⇒ 1.74 秒。
cellular respirationこのおおざっぱな計算が正しければだけど,もっと一瞬で消えてしまうかと思ったら 1 mmHg では結構,余裕があるみたいだ。 ただし,末梢で放たれた酸素は,すべて一瞬一瞬で使い切っているところで釣り合い(平衡,へいこう)が取れているはずなので,もっと低い酸素分圧の範囲がカバーされているということかもしれない。 さらに,肝臓のように代謝が盛んな細胞だったら(ここでは 約 16 倍の消費速度なので),毛細血管と細胞の距離はずっと近くなくてはならないだろうってことが推測できる。

●吐き出した炭酸ガスも血管で運ばれる

細胞は酸素を消費したら,それと同じか少なくともその 7 割の炭酸ガスを吐き出す。 これはエネルギー源にした糖や脂肪酸から生物的に利用できるエネルギーを全部抜き取った後の抜け殻だ。 クエン酸回路の最終産物でもあり,この炭酸ガスを片付けないと,酸素があってもクエン酸回路は正常に回らない(はずだ)。 心配しなくても,炭酸ガスは酸素と反対に,細胞から毛細血管に広がっていき,心臓に戻る血流に吸い込まれて組織から回収される。 血流にのって肺に運ばれ,口や鼻から吐き出される。 肺の呼吸運動は,身体中の細胞の酸素と炭酸ガスの入れ替えをまとめてやってくれているわけだ。

しかし,細胞から身体の外への炭酸ガスの運び出しのためには,身体の外の炭酸ガス濃度が十分に低いという条件がある。 普通に吐き出す息の中の炭酸ガスはだいたい 3 ~ 4 % で,それに対して正常の大気の炭酸ガス濃度は 0.03 % とざっと 100 倍の開きがあって,安心して息ができる。 逆に,吸い込む空気の炭酸ガス濃度が 3 % 以上になったら体外への炭酸ガスの吐き出しは無理になるから,具合が悪くなって死に至る場合もあるのは当然だ。
以上は,単位がややこしいとはいえ,中学生でも計算できるやり方で,細胞周りのガス交換を推定してみた。 専門的には,恐ろしく難しい関数を使って計算するけれど,意外と奥が深くて,まだまだすっきり解明されたとは言えないらしい。

○参考にしたサイト

CELL BIOLOGY BY THE NUMBERS ← とても素晴らしいサイトです。今後はこれを土台に書き直しをするところが出てくると思います。(2018-07-1)
Adenosine triphosphate, Wikipedia, 28 June 2017
・ヒトの細胞数について
An estimation of the number of cells in the human body, Annals of Human Biology, Bianconi et al., Annals of Human Biology
Volume 40, 2013.

・培養細胞の酸素消費について
肝細胞培養における酸素供給の改善,酒井康行,肝細胞研究会
Oxygen consumption of the human heart cells in monolayer culture(静置培養におけるヒト心臓細胞の酸素消費, Sekine, et al.(2014), (PubMed)
Lack of Oxygen and Beyond(2009), http://bodyhacking.jp/anesth2009/
Theoretical models of microvascular oxygen transport to tissue, Goldman(2008), (PubMed).

○関連する記事

[011] 体内の酸性・アルカリ性と炭酸ガス body acid-base reaction and carbon dioxide gas
[023] 赤血球とヘモグロビン erythrocyte and hemoglobin
[016] 血液循環 blood circulation
[029] ヘモグロビンの酸素解離曲線 oxyhemoglobin dissociation curve
[010] 肺胞換気量と死腔 alveolar ventilation and dead space
[017] 糖質の吸収 absorption of carbohydratel
[047] 解糖系 glycolysis
[042] TCA回路 TCA cycle
[019] アデノシン三リン酸(ATP) adenosine triphosphate
[046] 消化と代謝 digestion and metabolism
[013] 細胞膜の脂質二重層 lipid bilayer of the cell membrane
[007] ブドウ糖と,ショ糖の加水分解 glucose and the hydrolysis of sucrose 
[026] ミオシンとアクチンの相互作用 interaction of myosin and actin
[015] 胸式呼吸 costal breathing
[038] 深部体温の恒常性 homeostasis of the core body temperature 041-heartmuscle80.gif

○参考文献

カラー版 ボロン ブールペープ 「生理学」, 西村書店
プロッパー細胞生物学,化学同人
Essential細胞生物学〈DVD付〉原書第3版,南江堂
細胞の分子生物学, ニュートンプレス; 第5版 (2010/01)
カラー図解 人体の正常構造と機能 全10巻縮刷版,坂井 建雄,日本医事新報社
人体機能生理学,杉 晴夫,南江堂
トートラ人体解剖生理学 原書8版,丸善
・柔道整復学校協会編「生理学」,南江堂
・東洋療法学校協会編「生理学」,医歯薬出版株式会社

rev.20160604,rev.20160619,rev.20161228,rev.20170506, rev.20170521, rev.20170709, rev.20180106, rev.20180109, rev.20180111, rev.20180225, rev.20180616, rev.29180701, rev.20180715.

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