・もう何年も使っているオムロンの音波式電動歯ブラシですが,このところ,歯に当てた感じが,なんだかふわふわした印象で,なんとなくすっきりしないのが気になっていました。
・中の構造はわかりませんでしたが,本体の中で軸の根本が折れそうなのか,固定が外れそうになっていることが想像できます。
・電池ケースカバーを外した根本のところに,なんだかそれらしいツメがありました。いかにもここを押したら外れますといった感じですが,押しても凹む感じがなくて,簡単にはツメは外れませんでした。それで少し角を削ってみて,あとはちょっと力を入れて引っ張ると,意外と簡単に本体から電池ケースと駆動系が一気に出てきました。
・振動の仕組みは,モーターの軸から歯ブラシホルダーの中まで伸びている長いロッドの先端に偏心重りがついていて,これを高速で回すだけのおそろしく簡単なわかりやすいものでした。これでは”超音波”は無理ですね。
・で,この歯ブラシホルダーの根本が案の定,グラグラします。できればこれをなんとか修理したい。
・ホルダーには小さく”PC TPE”と表示があります。本体は PC(ポリカーボネート)で,その根本に貼り付けられているゴム状のかたまりが TPE(熱可塑性エラストマー)ということでしょうか。このゴム状の部分に隠れた中身がグラグラしています。外からでは見えません。
・PC が割れていたら補修は無理と思いながらも,それでもなんとかグラグラの正体を見てみたいので,とにかくカッターでゴムを切り裂いて中身を露出しました。(調べたら,なんとアクリサンデーはポリカーボネートも使えると書いてありますね。)
・やっぱりきれいに割れてしまっていました。写真は,一度ゴム系接着剤で固定できないか,試したあとなので,すこし汚れてしまっています。
・ポリカーボネートには,昔,アクリル接着によく使っていたアクリサンデーのアクリル用接着剤が使えるというので,ホームセンターで探しました。ところが,それはなくて,別のアクリル用接着剤が置いてあったのですが,これもポリカーボネートに使えるのかは不明です。
他にないので買って帰って調べたら,成分は”二塩化メチレン”(化学名,ジクロロメタン)で同じでした。
・実はこの歯ブラシは2本めで,これもグラグラしてきたので,1本目をばらしてみたのですが,アクリサンデーもどきで良いのなら,ゴムを剥がさなくても,軸の中から接着剤を流し込めば,割れ目に入り込んで効いてくれそうです。
・それで1日放置した結果,これまでのように押し付けて使わなければ,なんとか実用に耐えるぐらいに,あっさりと軸がしっかりしました。
ポリカーボネートってとにかく強いって思っていましたが,意外と溶媒にはやわなんですね。もっと早く気づけば,2本も買わずに住んだのかもしれません(残念)。
・ちなみに接着剤は税込み 515 円でした。まだいっぱい残っています(・_・)。