・大型パンチが数枚のパンチで切れがすこぶる悪い件について(改善案あり)

職場で使っている某有名メーカーの大型パンチは,何十枚もの一括パンチで威力を発揮して,大変気持ちの良いパンチングをやってくれます(公称最大 330 枚)が,一番下のほうの数枚がいつも中途半端に切れ残ります。

最初の頃は,刃が悪くなったのだろうと思いました。実際,誰かが太いホッチキスを噛ませたか,刃が欠けていた実例もありました。

”刃受け”部品との当たりも微妙なので,パンチするとき,横から刃をぐるぐる回して,当たりを変えてみたらと,やってみましたが変わりません。
これといった刃欠けも見当たらず,それなら単純に刃受けがボロボロのせいかもしれないと思って,刃受けを交換しても,変わりませんでした。

いろいろ試行錯誤の繰り返しで,ようやくたどり着いた結論は,刃の固定のしかたに問題があるということです。
刃の軸の固定がしっかりしておらず,そのため,刃がまっすぐに刃受けに当たっていないためでした。

設計図面ではまっすぐ降りているのでしょうが,実際は,刃ホルダーの上端にある固定のツメと本体の間に遊びがあって,わずかに刃がお辞儀をしてしまって,先端が本体奥の方向にずれているのでした。

見た目でわからない程度ですが,刃がお辞儀をしてしまった結果,刃受けの縁からわずかに外れてしまって,最後の数枚が切れない,という仕組みです。
パンチの直前に,刃の角度を指で矯正してやると,切残しなくきれいにパンチされます。

固定部分の遊びはある程度必要だし,力もかかるので使っているうちに少しずつ大きくもなります。
もともと刃がまっすぐ降りても,刃受け盤の縁ぎりぎりにしか当たらないような設計が問題なのではないでしょうか。

遊びがあっても,刃受け盤の有効な範囲に確実に刃が降りるように,マージンを取って設計すべきだと思いましたが,メーカーの人,どうですか?
(というか,こういう不具合って,作る現場では誰も気にしないのかな? しかし,固定用のツメの部品が目立つ黄色の樹脂製で,ほかから浮き上がった存在なのはなんらかの背景がありそうに感じます。刃先の位置は現在の新品は改善されているのかな?)

対応策として,応急的に固定爪のあたりをガムテープでテーピング固定すると,症状は見事解消しますが,結構な負荷がかかるとみえて,いつのまにか剥がれてしまって,元の木阿弥です。

いちいち貼り直すのも面倒になって結局,最近は,刃を下ろす段階で,ちょっとどだけ後ろから指を添えて,お辞儀を治すという原始的でちょっと危険なやり方をしていますが,そのうち,抜本的な対策を取るつもりです。

↑ (再度)これって(^_^;)

ちなみに,本体に何枚も予備の刃受け部品を収納できるとアピールしていますが,刃受けはかなりぼろぼろになっていても,刃こぼれがない刃先がきちんと当たれば性能にはまったく問題ないようです。1枚でもキレイにパンチできます。そこはすごい!